乾燥肌と水毒の関係|乾燥肌という理由で水をたくさん飲んでない?

乾燥肌の悩みがある方で、次のような症状が出ることはないでしょうか。

□ 下痢をよくする
□ お腹がゴロゴロ鳴ることが多い(チャプチャプ音がする)
□ 鼻水がよく出る
□ くしゃみをよくする
□ むくんでいる(体全体のむくみ)
□ 血圧が高い
□ 意図せず涙が流れる

これらのいくつかは、風邪など体調が悪いときにおこる症状ですね。

しかし一方、身体が水分を出そうとしているサインでもあります。

もし、上記の症状があって、特に体調が悪くないのなら、水毒(すいどく)の可能性があります。

歳を重ねるにつれ、皮膚のみずみずしさが失われていきます。

これは、細胞内の水分が減少しているからです。

つまり、細胞内の水分の減少=身体の乾燥=乾燥肌=老化。

そこで、水を飲んで細胞内に水分を補給することを思い立ちます。

・ミネラルウォーターを1日に2リットル飲みなさい。
・ドロドロ血液をサラサラにするために、コップ1杯に水を寝る前に飲むと効果的!
・朝起きると、冷たい水を1杯飲む。
・水の入ったペットボトルをカバンに入れてこまめに補給しましょう。

なんて、よく言われます。

しかし、これらは水毒症にとっては逆効果です。

細胞外にたまっている水を身体は出そうとしているのに、水を飲んでも効果は期待できません。

まず、細胞外にたまっている余分な水分を出すことが大切です。

そうすることで細胞内に水分が補給されるようになり、身体の乾燥(乾燥肌)を改善することができます。

(注意)「水を飲むな」と言っているのではありません。例えば、下痢や嘔吐の後は脱水症状を起こしますので、水分補給は必要です。また、夏などは熱中症対策のために、こまめに水を飲むことも大切です。ただ、一般的な水をガブ飲みせずに、できれば「経口補水液」を飲むことをおすすめします。経口補水液は、軽度の脱水症状で不足している水分とナトリウムなどの塩分(電解質)を素早く補給してくれます。脱水症状を起こしていなくても、熱中症対策として飲んでも問題はありません。

 

水毒対策-たまった余分な水分を体外に出すには-

水毒による乾燥肌対策には、たまった余分な水分を体外に出して、身体や内蔵を冷やさないことが大切です。

身体を温めることで血管がひろがり、血行がよくなります。

血行がよくなると、余分な水分が腎臓へと運ばれやすくなります。

冷たい飲み物をひかえるというのも一つの対策でが、身体を手軽に温められるのはお風呂です。

夏はシャワーだけで済ませていないでしょうか。

シャワーだけで済まさないで、湯船にゆっくり浸かって体を温めるようにします。

入浴剤を使って、保温浴すると効果的です。

腎臓の位置までお湯に浸かるようにします。

腎臓の力が弱ると、余分な水分を排出しずらくなります。

漢方ではこのことを「腎虚(じんきょ)」と呼んでいます。

腎臓を温めると、腎の働きが活発になります。

腎臓は背中側の腰の少し上あたりにあります。

大人のにぎりこぶしくらいの大きさです。

お風呂は身体を温めるだけでなく、リラックス効果があります。

リラックスすると、血行がよくなることがわかっています。

このように、入浴というのは、たまった余分な水分を外に出すのに、最も効果的な方法です。

 

水毒と水中毒の違い

最後に、「水毒」と「水中毒」の違いについて簡単に説明しておきます。

水中毒は、水のとり過ぎによって体液が薄まってしまう病気で、低ナトリウム血症と呼ばれています。

漢方でいう「水毒」は、細胞内の水分(細胞内液)が減少し、細胞外に水分(細胞外液)がたまっている状態を言います。

細胞外液は、細胞と細胞の間、副鼻腔、胃袋、腸管の中にたまっていきます。

 

まとめ

乾燥肌の方で、体全体がむくんでいたり、鼻水がよく出たりする症状がある場合、東洋医学でいう「水毒」かもしれません。

夏など、熱中症対策としてこまめに水分を摂ることは大切ですが、冷たい飲み物をひかえて、腎臓の位置までお風呂にゆっくり浸かることで、水毒が解消できる可能性があります。

水毒が解消できれば、水分不足による乾燥肌も良い方向に向かうでしょう。

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